音楽レビュー:「はらいそ」細野晴臣とイエローマジックバンド(1978年)

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今回は細野晴臣のソロアルバム、「はらいそ」をレビューしたいと思います。

 

1978年に発表された本作は通算4枚目のソロアルバムで、後にトロピカル3部作と呼ばれる「Tropical Dandy」、「泰安洋行」の最終作に当たります。

タイトルの「はらいそ」とは隠れキリシタンのことで「天国」「楽園」の意味。自身作曲の楽曲と沖縄民謡、エキゾチックなアメリカオールディーズナンバーのアレンジから構成されており、最終作にふさわしく細野氏が当時目指していた西洋東洋を取り交ぜた音楽「チャンキー・ミュージック」の集大成と言える。

クレジットされているイエローマジックバンドと言う名称と、ラスト曲「はらいそ」の最後に「この次はモアベターよ!」とのセリフからこの後結成されブレイクするイエローマジックオーケストラの構想を予見しています。

 

個人的にはYMO好きが高じてこのアルバムを聴きだしたのですが、確かに好き嫌いがはっきり分かれるテイストだと思いながらもしっかりと作り上げられた作品だと思います。

さすが戦後ポップスのデータベース細野晴臣の面目躍如と言ったところだろうか。

アルファレコード移籍後3枚リリースする契約の1枚目だったらしいが、セールス的には売上数千枚程度の失敗に終わりました。

この後「Yellow Magic Orchestra」の録音が始まるが社長の村井氏にそんなことは止めてと窘められた話もあるがそれはまた回を改めて書いてみたいと思います。

 

収録曲「ファム・ファタール」での録音に参加していた坂本龍一、高橋幸宏の二人にイエローマジックオーケストラの構想を持ち掛けた話は有名な話です。

「ウォーリービーズ」は同時期に発売された坂本龍一のソロアルバム「千のナイフ」に収録されている「The End of Asia」と偶然にもメロディが同一であったりとその後のYMO結成に向けて因縁深いエピソードもある。

その他冒頭を飾る「東京ラッシュ」は後年森高千里が細野晴臣と共にカバー、唯一細野以外がボーカルを務める「ジャパニーズ・ルンバ」など現在でも聴き応えのある作品です。

 

YMO結成前夜として、その後の細野の方向性がはっきりと示された作品と言えるでしょう。

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