浦島スキー太郎が見て来たスキー技術の移り変わりについて:検定や試合でなくなった種目について(後編)

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技術選や検定でなくなってしまった思い出の種目種目を回想するつづきです。
 

前回はこちら

allseasonski.com/archives/3776

 

ウェーデルン

ウェーデルンは今のショートターンとは異なり、捻りとズレを利用して小刻みにスキーを回旋させて斜面を滑り降りる技術(種目)である。
現在のショートターンとは似て非なる滑りで、僕のような久々にスキーに復帰した中年スキーヤーはショートターンと言えば真っ先にイメージするのがウェーデルンであり、一番癖の抜けない滑りでもある。
旧スキーはサイドカーブが皆無なので荷重しスキーにたわみを生じさせサイドカーブを生み出し、それを利用してターンするのだが、旧スキーでは今のカービングスキーのような綺麗なカービングターンは出来なかったように記憶する。
当時の雑誌などでもウェーデルンはターンを描いて滑るのかズラし主体で滑るのか?と果てしない論争が生み出されたが結局決着が着かなかった。
まぁ僕はズラしてでしか滑れなかったのだが。
当然スキーの形状を活かした操作より身体の運動にスキーを従わせる操作となる。荷重や捻りを加えなければスキーの形状が今ほど滑らかなターンをするよう出来ていなかったからだ。
当時は2級から検定種目に存在する重要な種目だった。技術選においても中斜面、急斜面と花型種目であった。
 

総合滑降

これは今でも存在する種目だが、その昔はある程度の不整地も含んだ斜面がチョイスされたように思える。
今で言うナチュラルバーンではなく、多少のコブコブのある中で行われた。
技術選においても今では考えられないようなハードなバーン設定で、昔を懐かしむ訳ではないがかつての総合滑降の方が見ていてスリリングで面白かった(滑る方は堪ったものではないだろうが)。
これも2級から検定種目にあったように思う。
当時は暗黙のルールで種目構成があり、みんな判で押した様にパラレルロングで2~3ターンし、真ん中でウェーデルン、そして最後はステップターンでフィニッシュすると言う構成がポピュラーだった。
だから僕などは今だにこの種目だけはどう滑って良いのかわからず、地区大会などでも思わず最後にステップターンをしそうになってイケナイイケナイとか思うのだった。
 

制限滑降

いわゆるスラロームである。93年頃からはジャイアントスラロームに変わった。
検定ではテクニカルから行われていた。技術選では最終を飾る種目でこの種目で優勝者が決まると言うドラマチックな展開も何度もあったように思う。
僕は学生大会で一度だけ経験したことがある。
タイムを計算式でポイントに換算して点数に加えるのだが、そのやり方をはっきりと憶えておらず主催のO社の担当の人からドエラく怒られた記憶がある(実行委員も兼ねていたので)。
基礎スキーであってもポール、タイムレースはその技術の幅を広げるために是非必要だと思うのだが無くなって残念な種目だ。
設営が大変なのかな?
 

悪雪直滑降

その昔1級検定に存在したと言う種目。
78歳の親父が受検したと聞いた。
どう言うものかと言うと斜度20度程度のコブ斜面をただひたすら直滑降すると言うゲレシュプをもしのぐ根性試し種目だ。
親父いわく何人もの受検者が転倒するのだそうだ。
ビンディングが解放されない昔のスキーで転倒は骨折を意味する。
その時親父さんは無事滑り切って合格したのだが、滑走後スキーからビンディングが抜け落ちたとのことらしい。
よほど接合部分に引っ張りが生じるのだろう。
この種目は勿論僕は受けたことがない。
むしろその時代に巡り合わなくて幸いだったと思う。
大昔の1級は今の1級と較べるべくもなくハイレベルだったらしく、この悪雪直滑降も本当のスキー技術を測るなら当然存在しても良い技術だと言えるのだろうが僕は勘弁こうむりたい。
 
 
とまぁかつて存在したスキー技術や検定種目を振り返ってみた。
懐古趣味な部分もあるが、スキー技術とはさまざまなシチュエーションでその状況に対応した滑りをすると言う意味を考えれば、こうして廃れた技術も決して無駄ではないと思うのだがどうだろう?

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