初めてのスパーリングはタコ殴られまくり~太郎のボクシング奮闘記6

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「軽くやるからね~」とYさんはそう言ってスパーリング開始のアラームがピピッと鳴り響いた。

 

ドゴッ!ドゴッ!!

 

Yさんの左ジャブが顔面に炸裂。

すごい衝撃と殴られた時(実際殴られているんだが)に感じる鼻の奥の焦げ臭さが顔面を覆った。

 

「何やこれは!?マスボクシングと全く違うっ!」

 

あわてて僕は反撃に出るが僕のパンチはYさんをかすりもしない。

今まで習ったワンツーなどすっかり忘れて左右のフックと言えば聞こえが良いが大振りの手打ちパンチを出すので精一杯。

勿論フットワークも滅茶苦茶。

 

ボクシングのフットワークは上半身を半身にして前に出た肩と同じ側の足を前に出してもう片方を後ろにつま先立ちにする。

つまり右利きの人なら左側面を前に出し、左足が前、右足が後ろの追い足となる。

前進する時は前足を踏み出し、それにつられて後ろ足を前足を出した分引き戻すのがボクシングのステップワークの基本となる。

前足を踏み出したタイミングでジャブを打つ。パンチを繰り出すとは下半身の動きと密接に連動しているのだ。

しかし僕はそんなことも忘れてただ前に歩くだけとなっているのだった。当然まともなパンチなど繰り出せるはずもない・・・

 

ピピッ!!

こうしてYさんにメチャクチャにどつきまくられ僕のパンチは空を切りまくり第1ラウンドが終わった。

空振りは体力を大きく減少させる。殴られてダメージを受けるのも同様だ。ダブルでダメージを受ける僕には殆ど余力が残っていなかった。

インターバル30秒間は肩で大きな呼吸が止まらない。

30秒で回復するのか?

 

と思っている間に後半の3分がスタート。

 

また僕はムチャクチャなステップで左右の空振りを繰り返してYさんを追いかける。

合間を縫ってYさんの左右が雨あられのように降ってくる。

 

もう痛いと言うよりしんどい!

 

「まだ終わらんのかーっ!?」と思いながら必死で喰らいついて行く。

 

ピピッ!!

 

やっと終わった。

これが実戦と言うものか・・・マスボクシングと全く違う。

 

先ほどとは打って変わってやさしく労ってくれるYさん。

全く別人のようだ。

 

もっとビックリしたのはOトレーナー。

「藤原さんよくやった。最初試合出ると聞いた時、こんなおっさんが舐めてるのか?と思ったけど、これならフルラウンド十分戦える。試合まで頑張れ!!」と言ってくれたのだ。

プロボクサー叩き上げの彼には彼なりの通過儀礼があったのだ。

僕は何とかそれをクリア出来たらしい。

その後Oトレーナーが僕に対する接し方はこれを機会に180度変化した。

彼なりに僕のことを認識してくれたのだろう。

 

しかしそれはまた新たな地獄を見ることになるのだが・・・

 

 

(つづく)

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2 件のコメント

  • よう!覚えてますねぇ~!
    でも、スパーリングデビューの皆さんにプレゼントする
    左ボディは、封印してたと思いますよ

    太郎さんの試合が見られなかったのが残念です

    • 濃い4年間でしたから(笑)
      スパーがあんなに痛いものだとは想像超えてました。
      色々ありがとうございました。

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