おじさんボクサーが力石徹を感じた瞬間・・・ボクシング減量編その2~太郎のボクシング奮闘記9

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減量は10㎏以上落とすため無理のないよう4ヶ月近くかけて準備した。

それでも2ヶ月目に入ると明らかに体重の減りが緩やかになってきたことが分かった。

減量やダイエットはある程度まで進めるとピタッと下降線が弱まる。

それは生命保持のための身体の防御反応なのだが、ここが減量を行う身としては非常に焦燥を感じ辛い時期だ。

腹が減ったと言う辛さより体重が落ちないと言う焦りで無茶をしがちなのだがここは焦りは禁物で体調のことも考慮しながら緩やかに減量していくのがベストだろうと思う。

 

しかしこの頃になると体調の変調も起こってくるようになった。

僕の場合、安静にしているのに突然目まいに襲われヒヤッとした憶えがある。

そして丁度秋を迎える頃、勤務する会社では恒例の健康診断があるのだが、血液検査の結果は決まって貧血で再検査せよと言うものでこれには苦笑するしかなかった。

 

そして更に進むと今度は重い荷物が持てなくなった。

その頃会社では忙しい月初には商品の搬入で僕ら事務部門も搬入作業に駆り出されるのだが、5㎏を越える段ボールに包まれた商品が重くて持てない。

あっちにヨロヨロ、こっちにフラフラして荷運びしても到底役立たない始末・・・

 

そして更に進むと頬はこけ、体はやせ細り着ていた服がユルユルになってくる。

3ヶ月目で63~4㎏にはなってたのではないだろうか?

この頃になるとこっそりと

「何か病気か?」と同僚から同情の目で見られるようになる。

年齢も年齢なのでガンを患ったと思われたのだろう。

「大丈夫です、大丈夫です」といなしながら

晩にはジムに行ってスパーリングを中心とした練習をし、5㎞ほど走ると言う毎日が続いた。

 

試合までひと月を切ると、食事は三食カロリーメイトにした。

これはひと箱4本入りで400kcal。

一日4箱分食べることとした。

成人男性の基礎代謝は1500kcal/日だと言う。

4箱で1600kcalだが毎日ハードワークしているので栄養的には全く足りてない。

自動的に痩せるしかない。

 

しかしこんな内容でも食事の時間が待ち遠しかった。

もう少しでカロリーメイトが食べれる。

本当に楽しみだった。

そしてそれを食べながらネットでグルメブログの画像を見て試合が終わったらこれを食べに行こうと夢想するのが唯一の楽しみだったのだ。

少々のハイカロリーは気にせずポテトチップ一袋を夕食にしたこともあった。

なぜなら重量が知れてるからだ。少しでも体重を減らすために重くないものを選んで食べるようになった。

加えてダイエットには大敵なハイカロリージャンクフードもやせ細った僕の生命維持のためには有難い存在だった。

試合前日にはサウナスーツを着込んで家の近所の公園を2時間トボトボと走った。

そして試合当日計量すると60㎏リミットに対して58㎏でクリアした。

ちなみに50㎏台は高校卒業以来初めての経験だ。

明日のジョーの永遠のライバル力石徹は食事も水も絶って過酷な減量を成功させる。

僕は水を飲まなかったのは最終日だけだったし、ガンガンに焚いたストーブの前で練習もしなかったのでここまでは苦しくは無かったが、ちょっと力石を追体験したような気分になって自分に酔っていたものだ。

実際はフラフラだったんだけど(笑)

 

(つづく)

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