気持と身体の不安とリスクを抱えて5か月ぶりに実戦を再開する~太郎のボクシング奮闘記19

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久々の実戦は不安と緊張が入り混じった気分だった。

果たして6分間動けるのか?手術した眼への悪影響はないだろうか?

眼には良い訳がない。

止めておいた方が良かったのではないか?

そんなことがグルグル頭の中を巡っていた。

 

ジムに着くとスパーリングの相手がウォーミングアップをしていた。

彼は大学時代にリーグ戦で闘い、社会人になってからも社会人選手権に出場するメダリストだ。

僕はそんな彼に憧れを抱いて手術の少し前からスパーリングの手合せをお願いしたりしていた。

余談だがその後彼とは非常に多くスパーリングをこなした。

関取くんとほぼ同じくらいだろうか。

正統なアマチュアボクサーである彼のテクニック、特にリズムの取り方などは本当に参考にさせて貰った。

もうひとつ非常に参考にしたのは元スーパーフェザー級チャンピオンの内山高志選手。

ジャブのタイミングの取り方と使い方が非常に上手く、これも参考になった。

 

話題が逸れてしまった。

そんな不安感はあったが、自分から頼んだものは仕方ない。

用意を済ませてリングに上がっていざ開始となった。

ジャブの応酬からいきなり身体を入れ替えると同時の右フックを貰って体勢を崩したところでダウンを取られる。

「えっ!ウソやろ??何も効いてないやろ」と思いながらもカウントを取られる。

このアマチュアボクシング特有のダウンは後々まで僕を悩ませることになる。

効いてようがいまいがパンチで顎が上げられたり、体勢を崩されたり、または手をマットに着いてしまうとダウンとカウントされるのだ。

バカな僕はダウンは効かされるもの、すなわちTVでよく見るKOをイメージしていたのだ。KOは文字通りノックアウトの略、すなわちパンチによって続行できない状況を示すのに。

そしてダウンはたとえ取られても1点カウントされるだけなのでそんなに気落ちする必要はない。但しラウンド中に3度(市民大会レベルでは2度)取られるとその場でRSC(レフェリーストップコンテストの略、つまり試合終了)となるので注意が必要だ。

 

また話題が中断してしまった。

気を取り直して再開。

アマエリートの容赦ないワンツーが見事に上下に打ち分けられて僕を襲う。

僕は必死でブロックして耐え、何とか反撃の機会を伺うがなかなかそのチャンスは訪れない。

パンチは受けるだけでは次第にダメージが蓄積する。ここは何とかしないと。

と思っているとアマエリートの打ち終わりに僕の右ストレートが顔面にヒットした。

湧くリングサイド。

その時点で第一ラウンドが終了した。

 

「出だしはいきなりダウンを狙え!」

Oトレーナーの指示で第2ラウンドが開始されると同時にコーナーを飛び出していきなり大振りの右ストレートを相手目掛けて放つ。

「良し!」と背後でOトレーナーの声が聞こえた。本当この人は闘いにどっぷり浸かった人だ。

しかしあっさりとその攻撃はアマエリートの防御でかわされたのだが。

その後は攻めるがアマエリートのテクニックに翻弄されたままスパーリングは終了した。

約5ヶ月振りの実戦だったが何とか動き続けてパンチを繰り出すことが出来た。

姫路大会の締切一日前。

僕は会長にエントリーしますと出場を申し込んだ。

試合まで約2週間、これから集中して実戦練習と急激な減量を行うことになった。

 

 

(つづく)

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