非常識な調整を経ていざ二度目の姫路大会のリングへと上がる~太郎のボクシング奮闘記20

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スパーリングで試合出場で耐えれる体力があるかを確認できたので、急きょ締切直前で昨年も出場した姫路市ボクシング大会に出場することを決めた。

確か試合当日まで14日だったと思う。

とにかく日数がなかった。

次の日からOトレーナーの指示の下、数多くのスパーリングをこなすことになった。

そしてその時のウェイトは72~3㎏。

前回は60㎏リミットのライト級で出場したが今回は減量期間に余裕はない。

68㎏リミットのウェルター級で出場することにした。

 

ウェルター級と言えば関取くんがいつもエントリーしている階級だ。

僕の体格を考慮するとやや大変な階級かな?と不安を覚えたが、彼とはよく手合せしていたのでまぁやれるだろうと判断した。

従ってスパーリングパートナーは巨体の選手やもしくはジムにボランティアトレーナーとして指導してくれていたプロボクサーの面々にお相手をして貰うことになった。

とにかく毎日スパーリングをした。

今となっては無茶としか言いようがないが、通常であれば1週間前で終えるスパーリングを確か試合2日前まで行った。

10~12回くらいは行ったのだろうか。

巨漢ボクサーの強烈なフックをまともに受けてスパー中に意識が跳ぶ経験もした(カバー写真参照)。

まぁとにかく無茶なことをした。

減量も翌日からカロリーメイトに切り替えて急激に体重を落とした。

たった4-5㎏とは言え果たして無事落ちるのか?と危惧したが、小食とジムワークのおかげで試合当日の計量では67.8㎏で何とかパスした。

 

Oトレーナーもマスボクシングと称したスパーリングを僕のために行ってくれた。

僕はヘッドギアを被るがOトレーナーはなし。パンチも僕には本気で打ってこいと言うものだ。

僕は良いのかな?と思いつつも次第にそんなこともすっかり忘れOトレーナーにどんどんパンチを打ち込んだ。

腹が立ったのだろう、Oトレーナーは終了間際に強烈なアッパーカットを僕のアゴに見舞い、そのせいで数日食べ物を咀嚼できない日が続いた。。。

まぁ減量中だから不幸中の幸いだと気持ちを切り替えた。

本当に大人げないおっさん・・・いや、闘いが好きな根っからのファイターだ。

そしてウェルター級と言う重量級で戦う際のディフェンスのアドバイスも受けた。しっかりと脇を締め、手首を顔面に密着させるように頭部を守れと言われた。

これは手首が固定されているボクシンググラブではなかなかつらいことなのだが、しっかりしたガードで頭部を守らないと強打で持って行かれるとのことだった。

 

余談だが後年Oトレーナーからは「自分はプロボクサーで様々なタイプの選手と闘ってきたが、藤原さんは私にとって間違いなくやりにくい相手だった。もっと若い頃からボクシングをしてたら日本ランカーにはなっていただろう」と言って貰ったことがあった。

決してお世辞を言わない偏屈な人物だったのでこれを聞いてボクシングをやってて良かったと思った。

 

そして試合当日がやって来た。

急遽準備したがどうなるだろう?いやそんなことは考えまい。やって来たことをリングで出すだけだ。

アップを行っているとジムの会長がやって来てみんな集合し各々の対戦相手の情報が伝えられた。

僕の対戦相手はかつて試合にも出た記録がないので、素人同然だろうと言うことだった。

そして何と僕の登場は大会のラスト、つまりメインイベントだった。

嫌でも緊張とテンションが上がる。

 

仲間の応援もしながら刻一刻と出番が迫ってくる。

やがてアップを開始した。

身体を動かしながらも対戦相手のことが気になる。

「あいつかな?いや、こいつかな??」

一人、また一人とリングに上がって行き、どんどん目星を付ける人物は絞られてくる。

残っているのは次第にガタイのデカい奴ばかりとなって来た。

 

そしてとうとう残り二人となった。

一人は背は高いがひょろっとしたタイプ。もう一人は筋肉の塊のようなゴリラみたいな奴だった。

「モヤシが良いな」とか思っていたらモヤシ君は僕の直前にリングに登壇してしまった。

僕の相手はゴリラとなった・・・

 

「ダメだこりゃ」

 

長さんではないが率直な僕の感想だった。

 

 

 

(つづく)

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