特撮番組レビュー:第2回目「ウルトラマンネクサス」

広告

不定期連載特撮番組レビュー第2回は「ウルトラマンネクサス」です。

 

概要

放送期間:2004102日~2005625日(全38話)

出演:川久保拓司、佐藤康恵、堀内正美 他

制作:中部日本放送、円谷プロダクション、電通

 

ストーリー

深夜のガソリンスタンド、給油しようとするドライバーを謎の生物が襲った。

ドライバーを捕食し山間のトンネルに入り込んだところに周囲の景色に同化する謎の戦闘機が現れ、そのパイロット達がトンネル内の生物を銃で殲滅した。

それを物陰からじっと見つめる男の存在・・・

一方レスキュー隊員の孤門一輝は幼い頃のトラウマで救助活動をしくじる。

それが原因なのか突如の辞令交付を受け行き先も分からないまま指定された山道を車で走っていると無人のマイクロバスに遭遇する。

不審に思いバスの内部を捜索すると例の謎の生物に襲われる。

触手に捉えられ絶体絶命の瞬間大きな衝撃が走り生物は何かに押しつぶされた。

目を開けて頭上を見上げると銀色に輝く巨人が彼を見下ろしているのだった。

 

レビュー

円谷プロダクションが社運を懸けた雑誌・映画・TVシリーズでメディアミックスを行った「Nプロジェクト」最終作である。

本作は過去のウルトラシリーズから逸脱した新機軸が多く盛り込まれている。

  • 主人公(孤門)とウルトラマンは別人であること。
  • ウルトラマンは適合者の複数の人物に受け継がれていく存在であること。
  • 怪獣の存在は情報操作によって世間から隠ぺいされていること。
  • 防衛組織の特殊部隊も人知れず怪獣を駆除するため光学カムフラージュの装備を持っていること
  • ウルトラマンも市街地で戦闘せず非連続特殊空間を展開してそこで戦闘を行うこと

などである。

制作が中部日本放送で予算が十分でないことを逆手に取っての苦肉の策だと思われるが、演出的には物語の重さに非常にマッチしていたと言えよう。

僕は初見で特殊部隊(ナイトレーダー)のコスチューム、携帯武器、出動のシークエンスそして事件を予見して作戦を立てる予知能力者の参謀の存在など非常に洗練された演出だと感心したものだが、後程たまたま観た米映画「マイノリティリポート」の完全なパクリだとわかって非常に落胆した思いがある。

これがスタッフ独自の創作なら大したものだったんだが・・・

ストーリーは謎が謎を呼ぶ先の読めない展開で非常に引きつけられる部分は多かったものの、作風が非常に暗く人気が出なかったため当初の4クールから3クールに短縮される憂き目に合った。

しかしスタッフが意気込みを見せ打ち切りが決定した後でもスポンサーサイドからのテコ入れの路線変更を受け入れなかったことは英断であったと思う。

結局映画の公開がTVシリーズの後になるなどの不手際やこうしたTVシリーズの打ち切りによってプロジェクト自体が不発に終わり、当時の円谷プロダクションの社長も引責辞任することになるのだが、この作品は視聴率やマーチャンダイジング的には失敗作ではあるが作品としては決して駄作ではない非常に悩ましい作品として今後も語り継がれるに違いないと思うのである。

 

次回予告

未定です。

広告

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です