YMO人気絶頂の時に製作された坂本2枚目のソロアルバム。
非常に実験的な内容でこれをリリースできたのは奇跡に近いだろう。
一説にはYMOヒットの功労を盾に坂本がゴリ押しして製作したのだとか。
結果的にこの当時のメジャー作品でこれだけの前衛的なポップス(と言って良いのか?)をリリースした意義は非常に大きい。
コンテンツの中身は例えるなら氷の平原の中にそびえたつ鉄骨だけの建築群と言ったところだろうか。
中学2年の冬、僕はこのアルバムをクリスマスプレゼントとしてねだって買って貰った。
YMOのメンバーなら僕の期待を裏切らない素晴らしいテクノポップが聴けると思ったからだ。
レコードに針を落として一曲終わると一緒に聴いていた親父が「レコード屋に返してこい!!」と激怒するほど一般人には分かりにくい楽曲だった。
しかし嫌々ながら聴き続けていると単調かつノイズのコラージュのようなその楽曲に不思議と惹きつけられ、今では自分の所有するレコードの中で最も高い位置に存在している。
先にレビューしたクラフトワーク「放射能」よりはより繊細でスタイリッシュだと思う。
クラフトワークのレビューはこちら
allseasonski.com/archives/1452
本当にGOサインを出した当時の関係者に感謝したい。
ちなみにラインナップにある「Riot in Lagos」はその年のYMOワールドツアーのオープニングを飾る曲となり、今でもライブでは演奏される曲となっている。
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