スキーシーズンも2月に入るとそろそろ来シーズンモデルの試乗スキーが履けたりする。
今使用しているスキーが3シーズン経過し、耐用年数も用途的にもそろそろ限界がやって来たようなので買換えを検討している時に運よくオガサカTCのショートターン専用機であるTC-SCを試乗する機会があったので乗ってみた。
TCは自分の中で第一候補のスキーだ。
果たしてどうだろう?
概要
名称:OGASAKA TC-SC
長さ:165㎝
幅(トップ/センター/テール):120㎜/67㎜/101㎜
サイドカーブ:R=12.5m
構造:サンドイッチ構造

▲リアビュー。右上は2017モデルだがよく似たデザイン(笑)
印象
TCとはTechnical Competitionの略で文字通り基礎スキー競技用に開発されたスキーだ。
技術選でも多くの選手が愛用している。
競技専用と言うことで当初はさぞデリケートな操作が必要なのかと構えたが、昨年やはり試乗会で2017年モデルを試乗した際、非常に操作しやすくかつスキーの走りを感じられる印象だったので今回もどんな感じだろう?と履くのが楽しみだった。
2017年モデルTC-SHの試乗記はこちら
今回2018年モデルであるTC-SCは2月18,19日に白馬乗鞍で、続いて3月3,4日に黒姫高原でと都合2度試すことが出来た。
装着していたプレートも幸運にも1度目は標準的なFL585、2度目は選手用のGR585を装着したスキーと、両方試すことができた。
それらの違いも踏まえてレポートしてみたい。
整地
いずれのスキー場も斜度25-30度の斜面で使用した。
先ずは性能を発揮できるショートターンを行う。
先ず履いた第一印象は非常に扱いやすいの一言だ。
とにかく癖がなく扱いやすい。
トップ幅が2017モデルより幅広になった分(117→120㎜)、トップの捉えが良くなったのだろう。非常に容易に切換からターンに入れた。
切替時も急激な反動を処理することもなく非常に滑らかで扱いやすい。
これは現行モデルとそれ以前のモデルのTCを偶然同時に試すことが出来たので顕著にそう感じた。
2018年モデルは非常に癖がなく扱いやすい。
但しこれはFL585と言う標準的なプレートを装着した場合だ。
金属プレートを内蔵した選手用のGR585を装着した同モデルでは切替時の反発が強く、扱いこなすにはそれ相応の技量が必要だと思い知らされた。
僕の腕前は1級で、この先プライズテスト受検を目指しているレベル。
スキーに慣れていないと言う側面もあるが、今の技量で急斜面で扱うには標準モデルのFL585プレートを装着した方が良いと思ったので、どちらを着けようか?と悩んでいる人は参考にして欲しい。
とにかく捻じれ剛性が強いので、ターン後半スキーが逃げずしっかりした足場を確保することができテンポ良くショートターンをすることが出来ると思う。

▲GR585プレートの断面。金色に見える部分が剛性を高めるためにプレートに挿入されているアルミ金属プレート。
ショートターン専用だがロングターンも十分こなせる。これは従来通りの印象。
技術選などでもフリー滑走種目はショートターン専用スキーを使用するからだ。
癖のないスキーだが、踏んでたわませたスキーを切り替えで圧を解放するとビュンと言うスキーの走りを体感することが出来、さすがに競技用のスキーだと感じた。
ロングターンでも非常にアグレッシブに滑れるのではないだろうか。
コブ斜面
TCはトップからテールまでの剛性が高いので凹凸が激しいコブ斜面での使用は結構難儀すると散々脅かされたが、果たしてコブに入ってみると予想に反して非常に反発も滑らかで扱いやすかったのにはビックリした。
何ら問題はないと言うのが僕の印象だ。
総括
2018年モデルは今までのシェルトップ構造(化粧面端部を面取りした構造)からフルサンドイッチ構造に変更されたと言うことで強化材がスキーの隅々まで行きわたるようになり長手方向や捻じれに対する剛性が高まったとのことだが、試乗した印象ではターン後半の踏ん張りや走りにそれが現れているのだと感じた。
僕のようにプライズを目指したり技術選の地区予選に出てみようかと言うレベルのスキーヤーでも十分使用できるスキーだと思う。
まぁ選手使用率の高さから考えても当然なのだが。
とにかく扱いやすいスキーだと思う。
但し選手でなければプレートはオールプラスチックのFL585をチョイスすることを強くおススメする。
良いスキーです。
非常に参考になりました!有り難う御座います⤴
コメント有難うございます。
お役に立ててうれしいです。また宜しくお願いします!