来シーズンモデルのスキー用具の展示販売予約会も活況となってきた。
大阪市内にあるスポーツデポの展示会に応援するスキーブーツブランド「AVIRIVA」が出展すると聞いたので早速行ってきた。
AVIRIVAの来期モデルについてはスキー場での試履会、そして以前入手した業者向け用のカタログなどで紹介してきたが現物を手に取るのはこれが初めてとなった。
夜間瀬温泉スキー場でのAVIRIVA試履会の投稿はこちら
https://allseasonski.com/archives/4321
2017-18年モデルカタログの投稿はこちら
https://allseasonski.com/archives/4583
雪上ではないのは残念だがわかる範囲で履いた感じなどをレポートしてみよう。
変更点
大きな変更点は3つだ。
ひとつはブーツのたわみとねじれ剛性を高めていたツインビームの廃止。
インナーブーツのクッション材の変更。
そしてシェルの靭性を高めたことだ。
ロアシェル底部に存在したツインビーム構造はある意味AVIRIVAの大きなセールスポイントのひとつだったのだが、ロアシェルが余りに堅牢過ぎてブーツの着脱や脚力がないスキーヤーに取って滑りにもシビアな状況を作り出してきた。
そのためダブルボトム構造の見直し、具体的にはインスペクターと言う機能を追加し、ツインビーム構造のみに頼らずロアシェル全体でねじれと縦方向のフレックスのバランスを取り、しなりを上手く利用出来るより扱いやすいブーツに仕上がったとのことだ。
インナーブーツに関しては毎年改良を加えているとのことだが、今回はクッション材に反発力に優れた2種類のフォーム材を採用し、従来機種のようなダイレクトにシェルの硬さが伝わる感覚を和らげたとのことだ。
シェル素材に関しては、従来のポリウレタン素材に粘性の強い素材を配合し、従来低温下では硬さのみ目立っていたシェルに靭性を持たせることに成功したらしい。

▲AVIRIVA HORNET130 バックルのレバーも大きくなり締め上げも楽になった。

▲リアビュー。前年モデルからカント調節機構が付くようになった。

▲大きな変更点はこれ。従来モデル(上)にあったツインビームが廃止された。

▲ダブルボトムに設けられたインスペクター。ロアシェルは全体的に見直されてフレックス重視による操作性と着脱性の向上を目指したとのことだ。

▲デモモデルのSシリーズのボトム構造はダブルボトムではなく、よりブーツフレックスを感じやすいフレックスボトム構造を採用した。

▲雪上でないのが残念だが、履き心地はグッド。膝を入れた感じも粘りと弾力を感じる。

▲開発者の榎本氏。忙しい中丁寧に対応頂きました。従来AVIRIVAはコアなスキーヤーだけに向けた存在だったが、これからはより幅広いスキーヤーに履いて貰いたいとのことだ。
フィーリング
上記を踏まえて履いてみた感想は、確かにインナーブーツの新たなフォーム材の影響からか、シェルは何も自分の足型に合わせて加工していないにも関わらず非常に足を包み込むようなマイルドな印象を持った。
僕は第2世代のHORNETを履いているのだが、インナーブーツの感覚は従来品よりはるかに履きやすく感じられた。
足入れしたブーツにグッグッと膝入れしてみると心地良い反発も感じられた。
従来硬さのみが目立ったとのことだったが雪上でもこの感じであれば、レスポンスも良く、特にショートターンでのタイミングは取りやすくなるのではないだろうか。
ある意味従来のHORNETは良く言えばコアなファン向け、悪く言えば履き手を選ぶシビアなスキーブーツだった。
賛否はあろうがトゲトゲしさは鳴りを潜め、高機能はそのままで非常に扱いやすいブーツになったのではないだろうか。
海外で随分テストしての投入だと聞いている。
一部レーサーのみが満足できる競技専用モデルからプライズテストや技術選に出ようとする僕らクラスの一般上級スキーヤーでも扱いやすい、そんな幅広いユーザーに対応したモデルとなったのではないかと思う。
是非来シーズン雪上で試してみたいと思えるブーツだ。
注目して損はないだろう。
NEW AVIRIVAの詳しい情報はこちら
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