特撮番組レビューです。第1回目「宇宙猿人ゴリ」(1971年 ピープロ作品)

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特撮番組のレビューと銘打って不定期で書いていきたい。

第1回は第二次怪獣ブームでの傑作「宇宙猿人ゴリ」をご紹介。

 

概要

放送期間:昭和461月~昭和473月(全63話)

制作:フジテレビ、ピープロダクション

出演:大平徹、成川哲夫 他

ストーリー

E惑星を追放された天才科学者宇宙猿人ゴリは放浪の末、美しい星「地球」に辿り着く。

しかしこの星の頂点に立つ人類は自ら生み出した科学文明による公害で美しい地球を汚染し続けるのを目の当たりにして、自らの手で人類を駆逐し地球を征服する計画を目論む。

これを察知した人工惑星ネビュラ71はゴリの地球征服を阻止すべくサイボーグエージェント「スペクトルマン」を派遣して闘い繰り広げることになる。

レビュー

ウルトラマン再放送の盛り上がりで第2次怪獣ブームを迎える中放送された本作は、当時深刻な社会問題だった公害をテーマに据え、主人公を敢えて悪役に設定しヒーローは単なる狂言回し的な役割で、悪のヒーロー宇宙猿人ゴリに翻弄されるスペクトルマンと人間社会を描くという設定・ストーリーともウルトラシリーズとは一線を画した非常に野心的な作品であった。

 

正義のヒーロー「スペクトルマン」はネビュラ71の許可がなければ変身も必殺技も使えないサラリーマンヒーローとして描かれ、ゴリと闘う組織も高度な武器を持たない東京都の組織「公害調査局(公害Gメン)」というユニークな設定がなされた。

 

しかし放送が進行するにつれ次第に公害を全面に押し出したストーリー展開は消滅する。タイトルも中盤から「宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン」(第21話~39話)終盤は「スペクトルマン」(第40話~63話)と変遷し、それに伴って徐々に普通の怪獣番組となる。

 

終盤には着ぐるみの劣化も目立ち、初期は力の入ったデザインの怪獣たちもずいぶんと安っぽいデザインと着ぐるみの使い回しが目立つようになる。

63話まで続く作品なので決して不人気であった訳ではないと思うが、タイトル変遷から想像できるのはスポンサーなどとの利害関係で徐々にトーンダウンしたのではないだろうか?

当時のスポンサーだった大企業は多かれ少なかれ公害問題に関わっていたのは想像に難くなく、スポンサーからの圧力で路線変更を余儀なくされたのだろう。初期は視聴者に非常に野心的な投げ掛けを行いながら終盤に掛け骨抜きにされた非常に惜しい作品だと思う。

次回予告

未定

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